筑波大学菅平高原実験センター ホームに戻る
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<菅平高原実験センターの概要>

 本センターは、冷涼な高原地帯の生物や地理を研究することを目的として、1934年10月12日に、東京文理科大学附属菅平高原生物研究所として発足しました。当初は、中国東北部と似た気象条件下での農業生物の基礎研究を目指していました。それと併行して、生物学科学生の生態学実習が毎年実施され、教育の場としても活用されました。1949年の学制の改革にともなって東京教育大学理学部附属菅平高原生物研究所と改称し、植物育種学の研究が、つづいて動物発生学の研究が行われるようになりました。1965年には東京教育大学理学部附属菅平高原生物実験所に、さらに1977年4月に筑波大学に移管され、筑波大学菅平高原実験センターと改称され現在にいたっています。


ススキ草原の秋
 

 開設当時、敷地(35ha)の大半は放牧跡地および地元の農家から返還された耕作跡地でした。開設当時より、できるだけ人為を加えることを制限し、渓谷部についてはこの地方の典型的な渓谷林を発達させることにつとめてきました(渓畔地域)。また、平坦部は段階的に自然放置し遷移を進行させた結果、本州中部の山地での代表的な二次遷移系列に整備されています。敷地東側から、ミズナラ主体の落葉広葉樹林(14ha、70年以上放置)、アカマツ成熟林(5.5ha、50年以上放置)、アカマツ若年林(3ha、35年以上放置)が整然と並ぶ姿となっています。これらの森林の西側の6haの区域は、毎年刈り取りによって遷移の進行を妨げ、ススキ草原として維持しています。


秋の落葉広葉樹林内
 

 現在、菅平地域の自然林は、開発などにより急速に少なくなりつつあり、本センター内の自然林および樹木園の林の価値は年々高まっています。また学術的にも、本州中部における遷移にともなう生物多様性と、それにともなう環境の変化を、一箇所で観察できる貴重な場所となっています。この自然林、草原、樹木園は、生物多様性学、動植物の生態学、野外実習の場として、また環境科学、水文学、気象学等各分野の学内外の研究者に研究の場として活用されています。

 本センターは、全国的に数少ない山地研究、教育センターの中でも施設、設備とも最も充実した施設であり、フィールドサイエンスの拠点として発展を目指しています。


菅平高原実験センターの冬



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