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冬の「大明神の滝」見学ツアーを開催!

2010年2月21日

 まだまだ寒さの厳しい今月21日、当施設では一般の方々対象のツアー、題して「冬の「大明神の滝」見学ツアー」が開催されました。大明神の滝とは、当施設敷地内を流れる大明神沢にある落差約10メートルの滝です。菅平高原の凍える寒さにさらされて毎年12月下旬から3月上旬にかけて凍った状態が見られますが、この滝は実験区域内にあり、歩道も十分に整備されていないことから通常は非公開となっていました。

 しかし、昨年10月4日の当施設オープンデーの際、「凍った滝をぜひ見たい!」という声が来訪者から数多く寄せられました。そこで、ぜひその声に応えたい!とスタッフ一同考え、21日、この日限りの公開イベントを企画することにしました。さらに、せっかくこの時期のイベントなのだから冬ならではの楽しみを皆さんにと考え、アニマルトラッキングを中心とした自然観察をしながら滝を目指すツアーとしました。

 当日の参加者は80名。上田市内を中心に近隣市町村、その他埼玉県や神奈川県からも参加者が集まりました。快晴に恵まれて風も穏やか、絶好のツアー日よりです。この日は9時、11時、13時と3回のツアーが組まれ、それぞれ30人弱が列になって滝までの雪道を進みました。ツアーには町田龍一郎准教授や出川洋介助教のほか当施設スタッフが同行し、自然解説を行いながら参加者を案内しました。

 道中ではひづめがくっきりと残っているカモシカの足跡や、尻尾の跡まで残っているネズミの足跡、その他ウサギ、テン、キツネ、リスといった非常にたくさんの足跡が見られました。この日初めて動物の足跡を知った方も、すでに知っていた方も、皆さん楽しそうに観察してとても盛り上がっていました。また、リスが樹上を走っていく姿を見ることができた方もいて、とても嬉しそうでした。

 渓谷を抜けて滝が見えてくると「わあ〜」という歓声が次々にあがりました。大明神の滝は薄い水色〜乳白色の分厚い氷で覆われ、氷の内側に水が流れていました。「来てよかった!こんなにすごいとは思わなかった!」という人、滝近くの氷の穴に耳をすませ「ここから滝の音が聞こえるよ!反響してる!」と喜ぶ家族、三脚を持って写真を撮る人たちなど、参加者は凍った滝のそばで様々な楽しみ方をしていました。

 ツアー終了後のアンケートでは、大多数の方に今回のイベントを満足していただけたようで、「スタッフの説明があってとても充実した時間を過ごすことができた」、「四季を通して今回のようなイベントを企画してほしい」といった声が寄せられました。その一方で、「参加人数が多すぎる」、「質問がもっとできたら良かった」といった意見も寄せられました。

 当施設では今回の経験を活かし、今後も魅力的なイベントを開催していきたいと思っています。これからもよろしくお願いいたします!

ツアー開始
たくさんの参加者が冬の菅平を訪れました。

足跡観察
いろいろな動物の足跡がついていました。
冬でも生き生きと暮らしている様子が目に浮かびます。
<photo by ikeda>

リスの足跡
これはリスの足跡。
木に向かってまっしぐら。

渓谷
実験区域内の渓谷林。
足元に気をつけて進みました。
<photo by onda>

大明神の滝
大明神の滝が見えてくると、歓声があがりました。
滝の周りでしばらく休憩。
<photo by ikeda>

支流
大明神の滝の右側にも凍った滝が。
<photo by ikeda>

音
滝のそばの穴から水音が。
「こんなところから滝の音がする!」
<photo by ikeda>

写真
滝の写真を撮りたい!という方も
たくさんいらっしゃいました。
<photo by ikeda>

撮影
テレビ信州、信濃毎日新聞、上田ケーブルテレビが取材に訪れました。
(左:テレビ信州記者、右:町田龍一郎准教授)
<photo by ikeda>


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