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 コラム 

No.2: マレーシアに恋をして(2) 〜マレーシアの生物たち part2〜

アリ    葉っぱで作られたアリの王国。葉は折り込まれているのではありません。アリたちが葉を噛み、別の葉につかまることで、まるで留め具のような役割を果たしています。周囲を立派な顎をもった兵隊たちが警備していて、迂闊に手を出すと噛まれるので遠くから眺めるだけの私たち。
シュモクバエ    シュモクバエの仲間です。キャメロンハイランドの草地に沢山いたそうです。このハエの仲間は、繁殖の際、オス同士が目の幅を競い合ってメスを獲得するのだそうです。
ハチ    枝からつり下げられたハチの巣。長さ5センチくらい。泥を固めて作られています。つついたら、中からさらに2匹出てきました。
コオロギ    斜面に直径1センチくらいの穴があったので、気になって掘ってみたらコオロギの巣でした。黒地に黄色の模様が非常に印象的です。通路は折れ曲がり、ところどころ広くなっていて、メスが住んでいた巣の中では、小さな子どもを見かけました。
コノハバッタ    枯れ葉にまぎれてジッとしているバッタ。体長は5 cmくらい。顔つきなどは大きなオンブバッタを思わせる感じですが、体の割に大きく幅のある左右の前翅を縦にピッタリと合わせて、葉のような印象を与えています。コノハバッタ類という、日本にいるどのバッタとも類縁でないグループのようです。このように、一見地味ながらも興味深い昆虫を数多く見ることができました。
コノハバッタ2    別種のコノハバッタの成虫。葉脈そっくりな翅脈、色合い、どこをとっても見事な擬態っぷりです。この写真には収まっていませんが(下の写真参照)、隣には同じ種と思しき幼虫がいます。まるで親が子供に「こうやって擬態するのよ!」と教えているかのような和やかなシーンでした。
コノハバッタ3    コノハバッタが2匹います。ど〜こだ?
サンヨウベニボタル    サンヨウベニボタル類の幼虫。朽ち木の上をゆっくりと歩いていました。側方への体の張り出しがユニークで、胸部では板状に、腹部では棒状に突出しています。ひっくり返さないと、頭や肢の様子が見えません。このグループ名は体の形が「三葉虫」に似ているところに由来するそうです。
ヤスデ    太くて長〜いヤスデ。マレーシア滞在中に5匹ほど見つけました。落ち葉の上や樹の幹をのそのそ歩いているのですが、見つけた瞬間は正直驚いてその場に固まってしまいました…。いかつく見えますがとても温和な性格で、こんなに大きいのに名前はヒメヤスデ。そのギャップがたまりません。腕の上を這わせて写真撮影しました。
ヤスデ2    ヤスデの大群!マレー大学近くの、川沿いの草地でした。鞄を置こうとして、ビックリ。千匹近くのヤスデがパスタのように絡み合う様は壮観でした。繁殖行動なのでしょうか??謎です。

MF:福井眞生子(菅平高原実験センター)、YM:真下雄太(菅平高原実験センター)、TU:内舩俊樹(横須賀市立自然・人文博物館)



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