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冬の菅平で自然を学ぶ
-生物学野外実習/陸域生物学実習・JTP生物学セミナーTが行われる-

2009年1月

 2009年1月9日〜13日、筑波大学の生物学類を対象とした野外実習「生物学野外実習/陸域生物学実習」と短期留学生プログラム「JTP Seminar in BiologyT」が同時開講されました。この実習は典型的な中部山岳地帯の積雪期における動物を中心とした生物の生き様に触れ、生物に対しての認識を深めることを目的としています。

 実習ではアニマルトラッキング、バードウォッチングなど、厳冬期にたくましく生きる動物たちの観察を行いました。アニマルトラッキングとは、雪上に残された野生動物の足跡を追跡したり、糞などの生活痕や巣穴を観察したりすることをいいます。学生はキツネ・タヌキ・カモシカ・テン・ウサギ・リスなどの足跡の見分け方を学んだり、糞の観察をして動物が食べたものを調べたりしました。散策中はノウサギやリスに出会ったり、キツネの巣穴を見つけたりといった場面もありました。

 バードウォッチングでは、カワラヒワ・マヒワ・ベニマシコ・オオマシコ・シメ・ホオジロ・ウソ・コゲラ・コガラ・ヒガラ・シジュウカラ・ヤマガラ・ゴジュウカラ・ツグミ・ヒヨドリ・ハクセキレイ・ノスリなどを見ることができました。

 また、樹皮下や石の下を調べて、蛾の幼虫・カメムシ・クモ類などが寒さをしのいで越冬している様子も観察しました。雪の表面を調べるとトビムシ・ガガンボ・カワゲラなどの雪上昆虫も見られ、寒さの厳しい時期でもたくさんの昆虫類が活動していることが分かりました。

 今回参加した学生は22名で、うち9名が海外(米国・台湾・韓国・インドネシア・リトアニア)からの留学生でした。他では体験できない学習ということもあって、みな、目を輝かせ自然や生物に触れ合っていました。きつい雪中行動でしたが、動物の足跡を追い、鳥の姿を探し、朽木を壊して小動物を採集、持ち帰ったデータを解析し動物の行動を考察、拾った糞を分析して食性から糞の主を特定などなど、発表会での彼らの研究成果は素晴らしいものでした。

滝周辺
足跡を追いかけたり、昆虫を探したりしながら
自然の豊かな構内を散策

バードウォッチング
バードウォッチング

記念撮影
大明神の滝にて


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