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 樹木園の概要

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 樹木園略図

 −菅平の自然と生物−


菅平高原の自然と生物


 菅平高原は本州中央部、上信越国立公園の東南部にあります。年平均気温は6.5℃で、北海道の稚内と同じくらいですが、気候は内陸型で、1日の気温の差が大きくなっています。8月の平均気温は19.4℃で、夏でもとても涼しいところですが、冬の寒さは厳しく、2月の平均気温はマイナス5.6℃にもなります。年間の雨量は1214.0mmで、雪は11月下旬に降りはじめ4月上旬まで積もっています。地形は根子岳(2,207m)、四阿山(2,354m)の南西斜面に広がる高原と西部の大松山の山麓、その間の盆地状の地域からなっていて、火山灰を起源とした黒ボク土とよばれる土壌でおおわれています。盆地の中央部には菅平湿原があります。この湿原は昔、根子岳、四阿山が噴火して川がせき止められ、そこにできた湖が長い間に次第に浅くなり、現在のようになったものだといわれています。

 菅平の植物群落は大きく次の3つに分けられます。

(1)

 根子岳、四阿山の頂上付近はシラベ、コメツガなどが生育する亜高山帯針葉樹林で、林のないところにはコケモモ、ガンコウラン、クロマメノキなどがびっしり生えています。このクロマメノキを餌とするミヤマモンキチョウはこの一帯だけで見られます。

(2)

 頂上付近から下ると、昔、ブナ林だったところが伐採され、その跡がダケカンバ、シラカンバ、ミズナラ、アカマツの林やススキ草原となっています。標高およそ1,600m付近を境にそれより上はダケカンバ、下はシラカンバが優占する林になっています。標高1,300m付近になるとアカマツやミズナラ、カラマツの林が多くなり、カモシカやノウサギなどの生活する場となっています。そこでは日本国内では菅平と長野県のいくつかの場所にしか分布していないツキヌキソウという珍しい植物が見られます。

(3)

 菅平湿原はハンノキ、ハルニレ林とオニナルコスゲ、オオカサスゲの優占する湿生湿原となっていて、北方系のハナヒョウタンボク、オニヒョウタンボク、クロミサンザシ、ヤマハマナス(カラフトイバラ)などこの付近ではあまり見られない植物が生育し、また、クロサンショウウオやシナイモツゴなどの貴重な動物も住んでいます。

 これら自然の森や草原以外の場所はレタス、ハクサイなど高原野菜の畑となっているか、ラグビーやテニスなどの運動施設ができています。

筑波大学菅平高原実験センターの位置と気象
北緯 36°31′25″
東経 138°20′50″
標高 1,315m
年平均気温(平年値) 6.5℃
8月の平均気温(平年値) 19.4℃
2月の平均気温(平年値) −5.6℃
暖かさの指数 56.97℃・月
寒さの指数 −38.63℃・月
年降水量(平年値) 1,214.0mm
最大積雪量(平年値) 102.0cm
年平均日射量 4,835.74MJ/u/年

※気象資料は1971年から2004年までの当センターでの観測に基づく



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