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新しい透過型電子顕微鏡が導入される

2013年10月2日


   9月17日、菅平高原実験センターに新しい透過型電子顕微鏡(以下TEM)、「日立透過型電子顕微鏡 HT7700」が導入されました。 電子顕微鏡とは、電子線をあてて観察対象の拡大画像を観察する顕微鏡のことで、一般的な光をあてて観察する顕微鏡(光学顕微鏡)では観察できないような微細な構造を観察することができます。 TEMでは、観察対象の試料(50〜80 nm程度の厚さに切った切片)に電子線をあて、試料を透過した電子線が作る像(試料内の成分によって電子線の通りやすさが異なるため、透過した電子線の濃淡をモノクロの像として検出)を観察します。

   TEMを用いることで、例えば、光学顕微鏡では見ることのできない、あるいは見えたとしてもはっきりとは分からない細胞中の微細な構造を詳細に観察することができます。 出川研究室では、ツボカビ類の遊走子の微細構造(オルガネラの配置、鞭毛装置など)、担子菌類の隔壁構造など、分類に重要な構造の観察や、寄生菌の宿主への寄生様式の観察などを行います。 また、町田研究室では、昆虫の精子が卵殻を通過するための孔の観察や、胚発生時のさまざまな細胞の形態を観察・比較する際にTEMが活躍します。

  9月20日には、この新しいTEMの使用方法の説明が行われ、実際に手持ちの資料を観察しながら機器使用の感触を確かめました。 このTEMを用いた今後の研究の発展が期待されます。


新しいTEMの説明を聞く常駐学生たち


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